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「高橋大輔」を好きなだけ語るブログ

感性に正直に by 高橋大輔選手

フィギュアスケートLife Extra 高橋大輔 Next Step

2020年2月末に発売だった雑誌ですが、外出自粛とか言ってる間に買いそびれて、発売から半年近く経ってから、やっと本屋さんで見つけて買いました!(遅い)
発売当初からファンの皆さんが絶賛されてた記憶がありますが、なるほどこれは充実の一冊!!
高橋大輔選手のこれまでの軌跡と、これからへの期待が、細やかに愛いっぱいに記されてて、何度でも読みたい。

そして何と言っても
ご本人達へのインタビュー!
(『ESSE』2020年1月号に未公開部分を加筆した記事)

高橋くんと哉中ちゃん二人同時の取材と、別々の取材と両方あるのが嬉しい。そうなのどっちもそれぞれに聞きたいんです。ありがとうございます。
山本夢子記者の語りかけ方が、安心感があってまたいい。

どこもかしこも興味深いけど、高橋選手本人への取材、私的ハイライトを引用で紹介させて下さい。インタビューが終盤に入り、男子シングルの後輩達にメッセージは?なんてやり取りがあった後の質問。

ーファンの皆さんにはどう言うところを見てほしいですか?

高橋「僕じゃない?僕についてですか?んー。難しいなあ」

ーこれからの挑戦をどう見てほしいとか。

高橋「うーん……。無理をして見ないでほしいです、どっちかっていうと(笑)。これはないと思ったらない、いいと思ったらいい。そんな感じで自分の感性に正直に、その評価を曇らせずに見ていただきたいとは思います。」

ーありのままに?

高橋「そう……かな?見てくださる人が僕の滑りを見たいと思ったらそのまま見てほしいですし、『これだけ長く応援してきたから』と無理して見るのではなく、滑ったものに対しての評価、自分が思ったことを素直に感じて評価してほしい。そういう意味で、無理なく見てほしいという感じですかね。それで受け入れられなくなったらそれまでだな、と僕もわかりやすいですし。これからまだ山あり谷ありなので、無理せず見守っていただけたら嬉しいです。」

(文・山本夢子さん)

他人に対して「こう見て欲しい」と滅多に言わない高橋くんの、「無理なく見てほしい」って答え方。
演技に対して、思った事を素直に感じてとは以前からよく言ってたと思うけど、「ないと思ったらない、いいと思ったらいい。そんな感じで〜」と、ちょっと踏み込んだのは珍しいかも知れない。

シングルからアイスダンスへの転向。それだけ意見が分かれるって思ってるんだろな。
取材の日付は2019年10月4日(フェニックスを演ったカーニバルオンアイスの前日)で、転向を発表したのは9月26日だから、最初の最初からこう思ってたんだなあ。

観客の感性をとても尊重する人なのが分かる。黙って俺についてこい、とか絶対言わないもんな。うん、想像さえ出来ない(笑)。私は例えそう言われても、OK!アンタに付いてくぜ!って思うかもだけど(勿論相手による)、そう言う高橋くんは今のところあり得ない(笑)。

自分は自分。他人は他人。冷静で、俯瞰的な見方だなと思う。
突き放してる訳じゃなく、どうせ分からないダロウとかそうゆうのじゃない。ただただ相手を尊重した結果なのが、言葉の選択からよくよく分かる。信頼してると言っても良いかもしれない。委ねる力?

彼自身が全力で伝えたい事を、分かる人も、分からない人も、どっちが正解とか、多分思ってない。伝わらないなら伝え切れない自分が悪いと思うんだろうし、どんなに頑張っても伝わらない人がいるのも分かってる。感性に正誤はないから。

不特定多数の他人への敬意の示し方が、本当にちょっとなんか、びっくりするくらいデカイんだ…。言われてみりゃ、そうだよねって思うんだけど、なかなか思える事じゃないような。
高橋くん自身が、演じる側だけでなく、観客側として色んなものを楽しんできた経験からも来る姿勢なのかな。

そう、「演者としてのプライドでもあると思う」って方の感想にも、大賛成です!!
義理や人情や情報で、感性を歪めてほしくないって事かな。真っ向勝負。

いいなあ。そうゆう姿勢、本当にぴったりしっくりしみじみ好きだなあ。

演技者である彼の意志よりも、観客それぞれの感じ方でいいんだって何度も伝えてくれる。「うーん…」とか「どっちかっていうと(笑)」とか挟みながら(笑)。
ハッとするような怜悧な視点なのに、なんかキリッとはしてないところが、また、ね、好きなのですね。なんかあったかい。あったかい人だなと思う。優しい。

はい。これからの高橋くんの挑戦も、素直に感じたまま見させてもらいます。

二人のダンスのファンになるかどうかは、二人のアイスダンスを見てから。
ただ、氷爆でカケラを見せて貰っちゃったからめちゃめちゃワクワクして待ってる。
その後の色んな取材からも二人の雰囲気の良さを感じるから、どんなスケートになるかすごく楽しみ。
それに、高橋大輔って人の生き方があんまり面白いんで、どっちにしろ人生は全力で応援してしまうのです!

練習、どんな感じかな。たくさん滑れてるといいな。
ああ早く二人のプログラムが見たいなーーーー

高橋くんの周りの人達の、愛溢れるぶっちゃけトークも面白かった。特に渡部文緒トレーナー(笑)。高橋選手の才能への敬意と同時に、年の離れた弟を見守るような眼差しも感じるような。長光歌子コーチもだけど、遠慮の無さにお互いの強い信頼が見える。
渡部さん、歌子先生の他、氷艶での演技の師匠・福士誠治さん、フェニックスの振付を助けたミーシャ・ジーさん、戦友・西岡孝洋アナウンサー、元アイスダンサーの宮本賢二さん、パートナーになる村元哉中選手、取材の人選が素晴らしくツボでした。

立野在さんの専門的なアイスダンス入門も、今はまだカタカナの用語がチンプンカンプンですが、これから試合を見て気になったら一々これを読もうと思います。心強い!
おすすめアイスダンス演技もいっぱい紹介されてて楽しい。

半年も経っての今更感想ですが、フィギュアスケートLifeさん、素敵な特集本をありがとうございました!