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「高橋大輔」を好きなだけ語るブログ

”顔ファン”という大衆像とカメラワークは関係がありますか?

まずは”顔ファン”について

自分は顔ファンだって話ではないんです。時々遭遇する、他人を顔ファンだといきなり決めてくる何か、あれは一体何だろう?って話。
応援対象が異性で、対象の見目がよろしいと、何故か割とよくありませんか?そんな話が。

自分はフィギュアスケートを観るのが好きなんですが、フィギュアの選手達って、何故だろう、総じて見た目も美しい。
自分が応援してる選手達も、素晴らしいスケート技術の魅力と素晴らしい人生の歩み方で、私は日々幸せに感嘆してるんですが、それに加えて顔も良い奇跡か。
ところがこの奇跡の顔について、なんとなく大々的にアピール(するけど)出来ないのです私(してるけど)
この奇妙な心理は何だろうって時々思ってた所に、人様が書いた文章を見かけてハッとした事がある。

その方は映画鑑賞が趣味のようだったけど、「特定のジャンルにおいて、女はにわかか浅いファンかイケメン目当てで、作品の本質には興味がないファンだと勝手に決めつけられる経験を、死ぬ程してきた」というような事を書かれていた。

そうか。多分それなんだ。
ウン十年生きてきてやっと分かった気がする。(遅い)

どうもね、顔のいい男性(いいとも!)の女性ファンは、顔しか見てないとでも言いたげな、つまり顔以外の要素を大して見てない、と思い込むような態度が、メディアならびに全世界的にあったりしませんか??(男女逆もだ。美女アスリートなんて取り上げ方とか。)

例えば、演技後の感想が「カッコイイ!」だと、特に女性が男性に向かってそう言ってると、何故か容姿、特にの話だと思われがち、な気がする。

なんで?
カッコイイが顔限定って、誰の何の定義なん?

改めて書くけど、
好きだけど、顔好きなんじゃない。顔好きなの!
なんなら顔は好きじゃないけどカッコイイ事だってある。

仮に顔から入った場合でも、あのスケートの魅力の大宝庫を前にしたら、そっちの魅力にも取り憑かれずにはいられますまい!
たまたま顔が良いだけで、外見に評価を集中させたら勿体ない。容姿以外の魅力の方がとんでもないんですーーー!

と、わざわざ叫びたいのには理由があって。

この偏見(”大衆”が見目の良い異性を応援する時は、容姿に興味があるだけだと第三者が思い込むこと)、もし持ってるなら是非とも是正してほしい人々がいるのです。
自分の場合それは、フィギュアスケートに携わるメディアカメラマンの方達。
何故なら私への実害がデカ過ぎる。

奇跡の顔面をも超える山盛りの魅力の本丸を、まるで視聴者は大して興味ないみたいに彼等に思われたらすごく困る。
番組の構成として、そしてカメラワークの問題として。

フィギュアスケートのカメラワーク

フィギュアスケートって、選手の上半身に寄った構図や、凝った切り替えやアングルで、足元や回転の速さや姿勢が分かんなくなる撮り方とか、結構ないですか?

いや、基本的に素晴らしいカメラワークの方が多い。大感謝!ですが!

やたらカメラが顔に寄った挙句、選手が一瞬画面から消えることとか、意外と多くないですか?

フィギュアは全身の細部まで拘って動くスポーツで、私はその美しさのファンなのです。なのに、その美の技の一部をカットとか
なぜ?

全国、全世界のフィギュアスケートを映すカメラマンの皆様、
演技中は、どうか出来るだけ全身を映してほしい。

スケート演技は、全体が見たい!

全体全身普通に映して!

まさかカメラさん、フィギュアで全身を撮るべきはジャンプだけとか思って…はないと思うけど、フィギュアスケート全編・全身の技術ですよ?ね?
スケートのエッジ捌き滑走技術あらゆる部位筋肉の鍛錬コントロールと神経の届かせ方と音楽との調和と感性その他諸々の努力の結晶、ですよね?

それを、顔だけとか、上半身だけとか、靴だけとか、突然の天井カメラで選手のポーズのフォルムが分からない映像とか…、こう、折角のこのスポーツの選手達の鍛錬の成果を、勝手に一部カットでお届けされちゃうとか、しかもしょっちゅうとか、されますと、ジブンイマナニヲキリステタンカワカットンノカってちょっとこちらの言葉が荒れてきそうになったりしかねない(もうしとる)ってゆうか。それっくらいストレスなんです。

なんで全身で表現をする人を前に、全身をしっかり撮る以外の事に力を注いでしまうのでしょうか??

推測「メディアの大衆像」

メディアの人が想定するフィギュアスケートのTV視聴者は、圧倒的に女性がメインだと思う。(実際試合会場には女性が多い)
で、この視聴者としての大衆女性は、選手達のの表情こそ見たいだろうとか、いつも似たアングルじゃ飽きるだろうとか、つまり…フィギュアスケートの本質に興味のない、いわゆる”顔ファン”だと、思われちゃいませんでしょうか?

顔が良い。はい。でもそれはそれ。

「カッコイイ」って「美しい」って顔だけの話じゃない。

全体がカッコイイ。全身で美しい。プログラムがカッコイイ。
演技の実施者としてカッコイイんだ。
足捌きが、エッジの滑らかさが、肩の動きが、首のアクセントが、腕のしなりが、指先の柔らかさが、動きの緩急が、音楽とのマリアージュが、その他諸々、その空間ごと半径3メートル以上でカッコイイの!

会場に行けば分かる。あのデカイ会場のスケートリンクにいる選手の顔なんて大して見えない。場合によっては豆粒大
でもあのでっかい会場の豆粒にしか見えない距離でも、届く演技ってもんがあるんです。あるんです!
豆粒大の距離から、一瞬で、ダイレクトに空気を震わせてくる、天井席まで距離感ゼロで心を鷲掴んでくる、それがスターってもんですよ!私の好きな選手達はそれをやってくれるんです天才!

至高の音楽が人の身体を借りて、視覚化されて目の前を滑り抜けていく、って、こんな超常現象、どうか、全部、余さず全てを画面に収めて頂きたい。

そりゃカメラさんも、美しい顔には寄ってその表情を捉えたくなるだろうし、最新のカメラ技術も見せて変化をつけたくなったりもするかも知れない。
それが大衆の需要だと思えば尚更の親切心かも知れない。

でも、考え直してほしい。
それってそもそもスポーツを撮ってるのか。

フィギュアスケートを見る人は、フィギュアスケート”を見たいんだと思う。
自分はスケーター達の顔も大好きだけど、それでも、演技中の映像が顔に寄り過ぎて、動きが一部でもカットされるのは、めちゃめちゃがっかりする。

顔も表情も素敵だけど、
それ以外の多大演技価値を、カットしないで!!

例えばサッカーなら、選手の表情を追う映像のせいで、ボール捌きやボールの軌道が分かんなくなったら、暴動が起きる(かも知れない)。いくらその時の選手の集中した顔の表情が、魅力的だったとしても。
サッカー中継は、基本的に引きの構図で、サッカーというスポーツ(ゲームの流れ)を伝えるのが本筋のはず。

フィギュアスケート全身のスポーツ
全体でこそ完成されるのに、そこを一部カットしたり、本来の動きがわかりにくい映像では、このスポーツの魅力を伝え漏らしてる。
別に、我こそが多数派だ!とは思ってないけど、そんなにマニアックな要求じゃないと思う。

スポーツをスポーツとして撮ろうとしないのは、本当に大衆側に要因があるのか?誰かの勘違いじゃないのか?

自分が顔ファンだと他人に思われるだけなら、不満はあってもまあ我慢できる。
でもそのせいで、応援対象のルックス以外の偉大な才能の真価を、勝手にスルーされるのは大問題なんです。

カメラさんにはカメラさんの論理があるだろうし、ファンだけじゃなく、偶然TVをつけたような人にも見続けてもらえる写り映えを考えるんだろうとは思うけど、だからこそ。
だからこそ、全身の動きをわかりやすく映して欲しいと私は思う。
あの全身で伝わる才能溢れる動きの魅力が、上半身アップや凝ったカメラアングルで分からなくなるなんて、ひたすら猛烈に

超絶もったいない。

全体が作品で全身がスタァ!だから!

ファン以外に向けても、スケーターがそれぞれに築き上げてきた素晴らしいプログラム振付の良さ、フィギュアスケートの真髄を、しっかり存分に見せるのが、ファンを増やす(=視聴率UPの)一番の方法になると私は思う。

あ、あと取ってつけたように加えると学術的観点からも全身映像は重要と思われます。
今は研究者となった元選手の町田樹さんは、フィギュアスケートにおける映像アーカイブの重要性に度々言及されてますが*1、その未来への貴重な財産になり得る映像で、振付の一部をカットするとか分かりにくくするとか、取り返しのつかない損失では?

とは言え…、あの…、折角の美しいお顔です。はい。
実は演技中の細かい表情まで撮ってくれるのは、大変ありがたくありがとうございます!!スケート靴のエッジ捌きのアップも、実は好きです。天井カメラも、面白い時が稀にあります。
でもそれは本編ではなく、おまけで。おまけでください!(強欲)

つまり、演技中はできる限り身体全体を映し、顔や足元のアップは、振り返りVTR用に別に撮っといて貰えるととっっっっても嬉しいです❤️(やっぱりそっちも見たいんかーい)

あ、静止姿勢のスタートポジションなんかで見かける、表情のアップを全体映像の背景に上手くオーバーラップさせるような手法とかは大好きです。さすが匠の技。

放映には、色々と自分には分からない制約もあるんだろうし、放映権を買っただけの場面はTV局にはどうにもならないだろうし、カメラマンへの指示がどこからあるのか何か絡んでるのか絡んでないのかも分からない。
そもそもTVで試合やアイスショーが映されるのは、すごく恵まれてるしとても有り難い。はい!
ただ、今の放送の構成やカメラワークが、視聴者の需要に応える親切心だと思ってるとしたら、その想定視聴者像、実像と合ってないのでは?って思うし、誤解なだけならお互い不幸で損だし、いち視聴者の私はめちゃめちゃ困ってる、と言いたかった。

フィギュアスケート全身が魅力
そこんとこヨロシク!です。