はてはてマーチ

「高橋大輔」を好きなだけ語るブログ

村元哉中/高橋大輔 全日本2020 感想

村元哉中/高橋大輔
リズムダンス「The Mask」
全日本フィギュア2020

全日本選手権の1ヶ月前、NHK杯で初めて見た時から「仕上がったら相当楽しそう!」と思ったかなだい(村元哉中/高橋大輔組)の「The Mask」ですが、全日本でホントにめちゃめちゃ仕上げてきた!

競技としてのアイスダンスでは、特にリズムダンス(RD)は事細かく決まった技術の規定にキッチリ沿わないと点数が取れないそうですが、デビュー戦のNHK杯ではその辺を気にして慎重に行き過ぎたと演技を振り返ってたお二人。全日本では「攻め」の姿勢で魅せてくれました!すごく楽しいプログラム!!あの短期間でこんなに変わるとは、さすがです。

このプロは、哉中ちゃんの華やかさは勿論ながら、映画の主人公「マスク」演じる高橋くんが目立ってこその世界観だとただの観客の自分は思うんですが、(確か普段は気弱で優しい青年が、マスクで黄色スーツマンに変身して、底抜けの陽気さと破茶滅茶な強さで意中の女性(村元哉中ちゃん役)を魅了してく、みたいな話でしたよね?)「マスク」の怪しいくらいの強引さとか、ちょっと暑苦しいけど憎めないお茶目さとか、全日本の演技から感じてワクワクした。高橋くんのシャクレ度もマシマシ!結構コミカルな表情してるのにその怪しさが色気になっちゃうのも高橋大輔マジック!

攻めのオーラ

ところで、このRD当日の公式練習で村元哉中選手が足に怪我をしたって情報は、自分は地上波放送(女子フリーの冒頭)の直前に教えてもらって初めて知りました。
い、今???って、もうあまりのショックで超絶情緒不安定なままTVを観始めたのに、高橋くんと哉中ちゃんが画面に映った時の二人の凛とした空気ときたら。
とにかく外に向けて「やったるで!!」と言わんばかりの気を放ってて、それだけで惚れ直しました、二人に。

怪我をした村元選手のそれを感じさせない攻めのオーラはもちろん、絶対全力でサポートしたる!という気概に満ちた高橋選手もすごく頼もしかった。カッコよかった。
観る前は不安で泣きそうだったのに(もちろん私が)、二人が踊り始めたらすっかり楽しいマスクの世界に入り込ませてもらいました。すごい。すごいよ二人とも。今季がデビュー戦とは言え、さすが世界で戦ってきたベテラン二人!

カッコイイわーーーーー!!!

好きな動きアレコレ

高橋選手の衣装が初戦のNHK杯から変わったのも好きです!(あ、イエローパンツの眩しさもあれはあれで好きです!)
黒のパンツは華やかさは落ちるけど、白いリンクで動きがよりハッキリ見えるのが嬉しい。
全日本でのマスクの高橋くんの怪しげ(笑)な色気って、顔の表情とか上半身の動きってより(それもあるけど)、あの粘るように滑る時の腰や足の運び、なんてゆうか、腰から下のうねるような動きの力がかなりある気がするのです。あの、グィンとかグヮンってなるやつ。あの曲線のしなり。なんであんな動き出来るんだろう。やっぱり高橋くんてネコ科なんですかね?とにかくたまりません。引っ張りこまれる。

氷が突然ヌメッとした質感に変わるような、高橋くん独特のスケート。フリーのバヤデールなんかで見せるふわっとした軽やかさとガラッと変える高橋選手のスケートの巧みさ。唸るわぁ。

あと、高橋くんて、ひょいって動きが絶妙。あの…あれ、肩とか手首とか指先とか足の(てゆうか全部のか)「ひょいっ」てやつ。ビシッとかバシッとかも上手いんだけど、なんと言ってもあのひょいっにくすぐられます。抜け。余韻。これぞ高橋大輔

で、高橋くんは独特の首の動きもある!クッとかキュッとかグォンっとかの。(さっきからなんでも擬音語で切り抜けようとしてすみません…語彙がない)
初戦の時はやや大人しかった高橋くんならではの魅力が今回は俄然表に出てきてて、嬉しくてホクホクしてしまう。

哉中ちゃんも首や肩をクイっとさせるのがめっちゃ上手い。あれがカッコイイんだなあ。ああゆうちょっとした動きのセンスで、プログラムがグッとイキイキする感じ。二人合わせてThe Maskの楽しいリズムを振り撒いてくれる。

そうそう、村元哉中選手も曲調で身のこなしが劇的に変わる。マスクではゴージャスな歌姫っぷりで重厚さがあるのに、バヤデールでは体重がなくなってしまう。宙を舞う花びらくらい軽くなる。あれはなにがどうなってるんだろう?…大好きです。
そして、マスクで見せるキリッとしつつのコケティッシュな魅力!艶やか!ハンサム!惚れてしまう!

高橋くんと哉中ちゃん、それぞれ違う魅力だけど、二人して雰囲気も動きもゴージャスで華やかで眼福です。楽しかった!

フリーダンス「La Bayadere」

RDの日は二人とも気力で乗り切った感があったけど、怪我の翌日、FDの日になって更に痛みが増したらしい村元選手の足の怪我。
多分そのせいでか、哉中ちゃんに向ける高橋くんの優しい笑顔がやけに儚く見えて(こっちの勝手な心配のせいかも)、それがまたバヤデールの夢のまぼろし感と重なって、寧ろ自分にはその世界への愛しさが増すばかりとゆう。文句なしに美しいのにちょっと不安になるくらい儚げで、胸がギューーーンとなる。

ラ・バヤデールはとにかくふわっふわなプログラム。ふわっが詰まってる。
完璧な美のポーズで止まってた二人が、音楽が始まると同時に、それぞれ、ふわっ、ふわっ、と動き出して、そのまま哉中ちゃんがふわっと浮かぶ。浮かぶとしか言えない軽さでふわっと宙に浮く。
ホントは「ふわっ」以外の言葉でもバヤデールを語りたいけど、もうふわっしか出てこない。

中盤以降で高橋くんがグラッとする場面がいくつかあって、一瞬焦るんだけど高橋くんがすぐにフワッと微笑むのも、まるで絶対にこの素敵な夢から醒めまいとするソロル(高橋選手の役)の切ない願いのようでああ愛おしい…ってそれは私の妄想か?競技の技術としてはミスになるんだろうけど、世界観としては成立してて自分はそのまま浸りましたー。
寧ろミスが出た後からの方が二人のふわふわが増したって自分は感じた。ワルツのふんわり舞踏も本当に大好き。アップテンポになる軽やかで明るい終盤もうっとりでした。大好きです。

バヤデールはNHK杯の時にもだいぶ語ったのでこの辺にしとこうと思いますが、あと一つだけ!
あの、最後に高橋くんがひざまづいて終わるのって、あれ、ズルくないですか???
演技後に一瞬哉中ちゃんを見上げるようになるじゃないですか。哉中ちゃんを伺うように跪いたまま見上げる高橋大輔さん、って、そんなん、そんなん、萌えてしまうサーーーー!!
恐ろしい。オンアイスでもこんな萌えが供給されてしまうとは、アイスダンスこわい🙌

演技後の高橋くんは相当悔しそうだったけど、その悔しさも眩しいです。努力して努力して本気で目指した演技があったからこその気持ち。これをバネにもっと上手くなるんだろうなって確信できる。これからのかなだい組が楽しみだし、めちゃめちゃ応援してます!

どっちのプログラムもまだまだもっと見たいな。この世界的なコロナ禍の状況では仕方がないけど、試合数の少なさがやっぱり悲しい。今後の海外の国際大会とか、どうなるだろう。見たいは見たいけど絶対に健康が第一だし。本当にコロナってやつは…!

とにかくはNHK杯と全日本、素敵な演技を見せてくれて、私に新しくアイスダンスの世界を広げてくれて、心からありがとうございます!
大会を安全に開催するために尽力された沢山の方々にも、感染拡大を起こさないよう細心の注意で過ごされた会場の沢山の方々にも、本当に感謝です。

村元哉中/高橋大輔組の挑戦に感謝🙏

昨年末の全日本フィギュアからもう1ヶ月。村元/高橋組(かなだい)プログラムの感想を是非書きたい!んですが、その前に叫んでおきたい!

高橋大輔さん、村元哉中さん、素敵なアイスダンスを見せてくれてありがとうございます!!!

二人のアイスダンスに出会える世界にいられて本当に良かった😭

アイスダンスは今までもちょいちょい鑑賞はしてたけど、今季かなだいのファンになって特別な応援の気持ちが入ったら、見える景色がまた違った。グッと世界が近くなって、アイスダンスの奥深さにどんどん細かく興味が湧いてきました。

あと何より、こんな風に挑戦する姿を見せてもらえて大感謝です!
大袈裟に聞こえるかも知れないけど、本当に生きる力そのものを見せて貰ってると思う。鮮やかな進化も、失敗に悔しがる姿も、本気の力が眩しくて、胸打たれて震えまくってます😭

挑戦すること

まず一歩踏み出す。実際に行動してみる。
それが人生でどんなに大切か、高橋大輔って人を見てるとしみじみ実感させてくれる。

村元哉中さんもそう。彼女が高橋くんとアイスダンスをしたい!と願って、一か八かで高橋くんを誘ってみてくれたから、今のこのワクワクする挑戦を私も見られてるんだ。ありがたやー。

高橋くんはフィギュアスケートの表現をもっと極めたくて、表現を広げる為に、哉中ちゃんとなら…と新しい世界に飛び込んだ。
男子シングルで長く世界のトップクラスで活躍し、世界王者にもなったスター選手。今もその表現を愛する沢山のファンがいる人。プレッシャーも雑音も半端ない立場だろうに、そんなもんモノともせず。
町田樹さんは、”安住しない姿勢がかっこいい”と表現されてました。
ハイ!カッコイイです!

自分はこうしたいと夢を見る事、先なんて読めなくても始めてみる事。
言葉で書くのは簡単でも、実際やるのはどれほど大変か。
しかも歳を重ねれば重ねるほど、経験を積めば積むほど、今までの実績を評価されればされる程、その難しさは増すはず。
それをこんなに軽やかに目を輝かせて見せてくれる。見てるだけの私までワクワクさせてくれる。すごい人達だ。

信頼と尊敬

今季2020−21年シーズンからのかなだいの挑戦は、最初の最初から色んな苦労があったと思う。
まずスタートから1ヶ月余りでCovid-19の影響でコーチのもとで練習できなくなった。万全の練習ができないのは世界のどの選手達も同じでそれぞれ大変だったと思うけど、ゼロから基礎を始める時にその状況だったのはやっぱり相当きつかったと思う。
それに、二人にとってそれぞれ縁の深いクリスさんの急逝。辛過ぎて心情の想像さえできない。

急な課題の変更もあった。Covid-19の影響で選手たちの練習時間が足りなくなるのを考慮してか、リズムダンス(RD)の課題が予定されてたものから昨季からの持ち越しに急遽変更。それが初心者には難関と言われる(らしい)フィンステップだったのも、新カップルな上に初心者の高橋くんには大変だったと思う。RDは9月にやっと振付が完成したというギリギリの調整。

そして、全日本RD当日の村元選手の怪我。
高橋くんは、自分が怪我をした状態での試合なら何度も経験はある。けど、パートナーのいる競技で、自分ではない相方の怪我。すごく難しいんだろうと思う。

相性の良さは順調な時より困難な時によく分かるんだろうけど、高橋くんと哉中ちゃんは、大変な状況が次々に来るなか、二人で信頼関係を築きながら一つ一つ乗り越えてきたんだろうな。

そういえば、高橋くんはかつて団体競技が苦手だと話してた事がある。(確か2014年に一度引退した頃。)苦手の理由の一つが、自分の失敗で皆に迷惑がかかるのが怖いからと言ってて、自分も結構そうだからワカルーって思いながら聞いてた。
特に高橋くんは相当な気遣い屋だから、自分のミスが相手の結果に及ぶと想像するだけで申し訳なさが立ってしまうのかもな。

そんな高橋くんが村元哉中さんにアイスダンス転向を誘われた時、一番悩んだのは「哉中ちゃんにとって」もっと良い条件の相手と組んだ方が良いのでは?って部分だったと聞いてる。
高橋くんのアイスダンス好きは昔から有名な話だし、彼の氷に吸い付くような深いエッジのスケート技術は、彼が十代の頃からアイスダンス界からラブコールがあったくらいだ。才能もやる気も文句なしだと思うけど、小柄な体格や今の年齢のハンデがある上に、全くの未経験者という壁はある。
村元さんのアイスダンスの才能を素晴らしいと思ってて応援してるからこそ、自分がパートナーになるのを躊躇ったというのは、高橋くんらしいなと思う。

でも団体競技が苦手と言う一方で、喜びを分かちあえる団体競技への憧れを話してたのも覚えてる。
その後の引退期間でダンスの舞台「LOVE ON THE FLOOR(2016, 2017)」や芝居仕立てのアイスショー「氷艶(2017, 2019)」で、出演者みんなで舞台を作り上げる経験も経て、2017年のLOTFでは、演出陣に一人で踊るか皆と組むかどっちがやりたい?と問われて、皆と一緒に組みたいと即答してた。
2019年の氷艶では、パートナーと組んで滑る表現の重要性を感じたって話してた。

哉中ちゃんの方はと言えば、大ちゃんと滑りたい、と半年も返事を待ち続けて、断られたら競技から引退する覚悟までしてた。それくらい高橋くんが生むアイスダンスの力を信頼して、同じ世界を見たいと望んでたのか。まだ誰にとっても未知だった高橋大輔アイスダンスを、哉中ちゃんはもう頭に描けていたのかな。すごいや。

半年経っても待ち続けてた哉中ちゃんに、本当に僕でもいいですか?とアイスダンス競技への挑戦を決めた高橋くん。相手が哉中ちゃんじゃなきゃやらなかった、とも言ってたけど、全日本での試合直前の怪我というアクシデントの乗り越え方からも、この二人ならではの相性の良さを感じた。

自分の怪我を大ちゃんが気にしないようにと「大丈夫だよ」と言い続けた哉中ちゃん。その哉中ちゃんの気持ちが分かってて、自分が気にする素振りを出したら余計に哉中ちゃんに気を使わせてしまうからと演技でのサポートに集中した高橋くん。
2日目のフリーダンスではミスも出たけど、それ以外は切り替えて美しい夢の世界を見せてくれた。
フリーの演技後は、支えきれなかった部分があった事に落ち込んで見えた高橋くんだったけど、直後のインタビューで哉中ちゃんは、大ちゃんが演技を通してすごく守ってくれたと、全日本は演技というよりも大ちゃんに感謝してるって話してた。表彰式では二人ともにこやかな笑顔を見せてくれた。
組み始めた最初からずっと、お互いにとても尊敬し合ってるんだなって伝わってくる。

去年の1月、高橋くんがまだ本格的なアイスダンスを始める前(そうだ!1年前はまだ始めてないんだ!信じられん!)チャーリー・ホワイトさんが、二人(かなだい)はお互いに組むべき運命の相手なんだよ!みたいな事を言ってて、当時はちょっと大袈裟では〜(笑)なんて思って聞いてたんですが(笑)、今となっては、チャーリー私もそう思う!

アイスダンスの奥深さ

全日本後に見たインタビューと配信の企画も、アイスダンスにおける信頼関係がどんなものかちょっと分かって面白かった。

TVガイドさんの高橋くんのインタビューでは、演技中は見えてない部分で互いを感じ取る敏感さが大事だと話してた。

スカイコートさん企画の新春初滑りの配信でも、高橋くんと哉中ちゃんがそれぞれに映したカメラから、相手が見えてる瞬間は思ったよりずっと少なくて、見えたと思ったら相当な至近距離で視界に入るのは顔くらいなんだって気付いてびっくりした。

つまり、手足の所作のタイミングとか角度とかなんて、目で見て合わせるもんではないんだ。そ、そりゃそうか、目で見てたら間に合わないか。
…え、でも目で見えないのにどうやって相手を感じてあの速度でコンマのタイミングで角度までピタッと合わせるの???超能力?(ではないはず)

そう言えば、ラグビーでもサッカーでもバスケでも、スムーズなプレーって、目で見て確認してパスなんてしてないな。…チームプレーってすごい。本気でアスリートが超能力者に思えてくる。
自分の身体だけじゃない世界。人と合わせて動くって本当にすごい世界だ。しかも刃物を足にくっつけてさ…!(震)

あらためて、アイスダンサー達の凄さに震撼しつつ、今後ますますアイスダンスを見るのが楽しみです。

www.tvguide.or.jp