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「高橋大輔」を好きなだけ語るブログ

高橋大輔選手/西日本選手権 感想「柔と剛」

高橋大輔選手の西日本。
見ました。
見せていただきました😭😭😭

あの震える空気、あの必死な姿…
幸せ過ぎて前が見えませんー😭

高橋くんの、あの空気の動かし方が

大好きだー!

フリープログラム
Pale Green Ghosts

なんでこんなに好きなのか!の全貌は、今までと同じように絶対永遠に解けない謎だけど。

分かってる範囲でたまらんって思ってるのは、
この仄暗さ

明るさ皆無!
奥へ奥へ、闇へ底へ、
どんどん引っ張り込まれるこの感覚。
た、たまりません

見た事のない世界、未知の世界、暗くて、一人で、不安で、でもひょっとすると本当の自分をそこで見つけられるかも知れない、みたいな。(ちょっと既に何言ってるかワカラナイ)

高橋くんのスケートを観てて、演技を見てるって感覚じゃなく、自分が演技に入り込んでしまう時がある。
今回は前半部分で完全に飲み込まれました。
感情移入なのかな。共振の方が近いかな。
そもそも高橋くん本人が、音楽やプログラム、その場の雰囲気に共鳴して演技をする人だと思うけど、観てる自分もいつの間にかその世界に取り込まれて入ってしまう。
不思議な体感。

空気の変化

序盤の「鐘」の部分の空気の重たさが尋常じゃない。
空気ってゆうか水?水を押すような抵抗感。動きから波動が出てるよ。
多分人間の世界じゃない
人間には住めない。そんな空間を創り出す。

ベース(多分)のビートと共にジョン・グラント氏のボーカルが始まると、ぱっと空気が軽くなる。少し息が出来る感じ。でも充満する濃密な空気は変わらない。
その中をリズミカルなステップで動いていく空気。

この部分、初戦ではビートに乗って跳ねるような刻むような脚捌きだったのが、今回の動きはボーカルの旋律の方に焦点が合ってる気がした。
空気の動き方がちょっと違う?

ところで、高橋くんってなんで動きで空気動かせるんですか?(物理的にじゃなく)
この人だけ見てると、誰でも出来る当然な事なのかと錯覚するんだけど、出来ませんよ!私は!普通は!

所作一つで周りの空気の疎密を変化させる。で、空間が歪む。
不思議だ…。
あれがもう心の底から大好きなんだ。高橋大輔なんだよ。しみじみ。

指先の生き物感

ああああ、あとですね。
グローブ!
ハーフグローブ!!
あれはちょっとなんだ!

動くでしょう?あれが!当然だけど!
中味は高橋くんの手だもんね。
けど、ただ高橋くんの手が動くんじゃなくて、なんか別の生き物みたいじゃないですか?(解説の村上佳菜子さんも、似た感じの事を仰ってたと見た気がするんだけどまだ確認できず)

昔TVで、真っ黒な背景に白手袋部分だけを見せて動かしてるなにか(なんだっけ)を見た事がある。そんなのありますよね?
人間の手って事を忘れさせる動きの鮮やかさをよく覚えてる。
それの、白黒逆バージョンみたい。
真っ白なリンクに黒い指先が映えて蠢く。

高橋くんの場合、手だけに集中して動かすんじゃなく、身体全体の細かい動きの中で、指先が独立して見えるという訳の分からなさなんだけど。

ハーフサイズから出た白い手の部分がある事で、グローブ部分が切り離されて独立する。それが余計に謎の生物感を出してるんだなあ。
王に付き纏う影とか。勇者を導く精霊とか。あ、ゴースト…(あーどんどんヤバい妄想が…)

限界の全力の魅力

緊迫のコーラス畳み掛けと共にくる後半コンビネーションジャンプの辺りは、明らかにしんどそうで、まだまだ高橋はこんなもんじゃないぞーって伸びしろ満載なんだけど、それでも最後のジャンプにコンボつける意地!その後のコレオでは力を振り絞っての全身で魅せようとする気迫!
ちょっとでもスピード落ちたら素っ転びそうな身体の倒し方。
やり切る!って気持ちが伝わってきて、その全力の姿に胸打たれてしまった。

引退期間中のアイスショーでは見る事のなかった(ショーはノーミス優先だし)、このギリギリの必死さが眩しい。
ああ高橋くんは競技復帰でこれが体感したかったのかって、ふと勝手に思っちゃって勝手にジンワリ涙が…。

本人がステップはまだ5割と言ったように、恐らくまだまだ体力不足。
でも、これは体力がついてきたらドえらい事になる!
が楽しみでまた震えてしまう!

ジャンプもかなり上げてきましたね!

トリプルアクセルの入りどころがイイ!特にあの単独2回目のやつ!
音楽の強さの中で、ココにほしいって所でズバンッと!ああカッコイイ!
やっぱり自分は高橋大輔の3Aが好きだー!

ショートプログラムでの3Aはフワッと美しく流れる。
同じジャンプでも曲調でニュアンスが違って見えるのが何度見ても不思議。

ショートプログラム
The Sheltering Sky

そのショートのシェルタリングスカイも、今回とってもとっても好みでした!
フリーを見ると相変わらずそっちに気を取られがちだけど、やっぱりこのショートもイイ

まず、衣装!

初戦の白から変えてきた。

なんだこの砂漠の夜空のような、煌めきの王子感は!
フリーでは魔王みたいな貫禄なのに、今回のショートでは王子と言っても良いくらい年齢がめちゃめちゃ若く見えた。
ロイヤルブルーのあの衣装の色がそう見せるのかな。すごく似合う色。

斜めに入ったVカットの胸元に、金色のなんか(なんだろう…)のアクセントがまた!キラキラ感といい配置の絶妙さといい完・璧。

上衣後ろだけにある長めの裾が2重になってて紺碧の下からがチラチラ見える清涼感もイイ!
その軽いふわっとした裾が、シットスピンではためく美しさよ❤️

あと、袖ね!!袖が長めで金のなんか(なんか…)で留まってるのがとってもロイヤルでトキメク。
エストがギュッと締められたシルエットも素晴らしいし、ああ…衣装だけでこんなに語ってしまった。
つまりとても好き。

スケートの美しさ

揺蕩うような浮遊感のある動きが、寂しいような切ないような…胸がじんわり締めつけられる。繊細で美しくて心地好い。
高橋くんの滑らかで自由自在なエッジ捌き、美しいスケートにひたすら酔えます。
美の極致。
氷への柔らかなタッチが優しくて見蕩れる。
氷の方でも高橋くんのスケート靴から離れようとしないから、いくら体勢を倒しても大丈夫なんだなきっと。(正気)(多分)

ウィルソン氏振付って聞いたときは、あの2011-12シーズンのVasを作った振付師って事で、かなりエッジの効いたプログラムが来るかなと思ってたんだけど、この流れるような揺蕩うような美しさもイイ。
じわじわハマって抜けられなくなる感じ。耽美の王道。

でも、美しいだけじゃない、空虚感が全体に漂ってるのがまた私の好きを増幅させる。
図らずもフリープログラムの切迫感と良い対比になってるなあ。

どっちをやってもTHE 高橋大輔!なのが高橋くん。
どちらのプロも順調に育ってきてて、この先がめちゃめちゃ楽しみです!

おまけの余談

いくつかのツイートで見た、西日本実況中に西岡アナウンサーが明かしたという高橋くんの足の状態。自分は初めて聞く話でビックリした。

西岡さんによると、高橋くん初戦の近畿大会では痛み止めを飲む程の足の状態だった、のだそうで。
今回は痛み止めは飲まずに済むくらいの状態らしい。

高橋選手ご本人からの怪我に関しての情報は、左腿の軽い肉離れでもう治ったという情報だけだった。
(これもアイスショー出演辞退になったから止むなく公表しただけで、出演予定がない時期だったら公表しなかったんだろうな)
でも近畿後に振付の手直しをしたリショー氏も、ダイスケは酷い怪我をして…という言い方だったし…。軽いどころか右膝の状態も芳しくなかったんだね…。

近畿でジャンプが崩れても、本人から足の痛みについては一言もなかった。
こうやってだいぶ後になってから本人以外からの情報で知る事になるのは、以前の現役の時からずっとそうだ…。

いいんだ。別に。言ったって言わなくたって。うん。
別に自分は怪我をおして演技をする事に感動する訳じゃない。
背景じゃなく、演技そのもので心を動かしてくる人だから。

だけど、だけど、やっぱり。
なんてヤツだって思ってしまうな。
演技の出来を怪我のせいにしたくないんだなあって。
そして、そんな状態でも練習が楽しくて前向きでイキイキしてるんだなあって。
カッコイイなあ。カッコイイ人だなあ。
自分も頑張らなきゃって、自然と思わせてくれる人だなあ。

どうかどうか、これからも良い練習が積めますように。
🙏🙏🙏