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「高橋大輔」を好きなだけ語るブログ

氷艶2019 まだ続く感想(妄想)文

今回は物語萌え。

氷艶は、時間が過ぎる程に想像(妄想)が広がって、いまだに物語の中にいるみたい。

なんかしてても、すぐあの場面は…とか考え出すのもあるし。
色んな方の感想に触れて(漁って)、そうか!そう言えばそうかも!ってなるのもあるし。
そしてまた書きたい事が出てきてしまった。

TV放送を観るまで待つつもりだったけど、溢れる妄想が我慢できない。

フィギュアスケート×源氏物語

氷艶2019のテーマ「源氏物語」については、観る前から、登場人物に海賊出てくるし、外伝って聞いてたし、原作からはかなり離れるだろうな〜とは思ってた。ら、始まってみたら、思っていた以上に人物設定は変えまくりの離れまくりだった。

なので、観てる時は、原作とは全く別物として鑑賞。
そうじゃないとストーリー展開にこんがらがる。
でも時間が経って来れば来るほど、一周回ってあれはものすごく源氏物語だったな、ってゆうか、自分が源氏物語でしっくり読めてなかった溝を埋めてもらったような気すらする。
今の自分が源氏物語読んだら、昔より何倍も楽しめるかも知れない。

と、氷艶の光源氏朱雀君紫の上についてツラツラいつまでも考えてるうちに、思うようになりました。

以下、完全に自己解釈な妄想物語感想文になります。
(8月8日加筆修正あり)

光源氏

物語前半の少年期の光源氏は、孤独を抱えながらも、自由で自分のその時の気持ちを優先させるところがあるような感じだった。
美しく、周りを虜にするけど、基本的には自分の寂しさを埋める事に気を取られてる。この辺は自分にとっての元々の光源氏のイメージ通り。

氷艶の高橋くんの光源氏では、これに加えて純粋さがすごく光ってて、原作での彼の魅力はイマイチ捉えられなかった自分が、今回のこの光源氏に落ちた最大の魅力かも。

ちょっとした強情さも寂しさから来てるのが透けて見えるようで、親友の頭中将も文句を言いながら本気で怒れない。もーずるいなあ(笑)。
庇護欲とか母性をくすぐって人を惹きつけてえらく可愛いのが有罪・反則・たまりません。

親友(頭中将)に対してだけじゃなく、父(帝)にも、義母(藤壺)にも、義兄(朱雀)にも、自分が好きな人に対しては甘えが見える感じ。

その後、紫に対しては源氏が守る側になるけど、孤独な自分に似た彼女を救う事で、自分を救いたかったのかな。
そして、後半の彼が一番甘えていたのは、やっぱり紫の上に対してだったのかなと思う。

朱雀君

兄の朱雀には、そうゆう人に対する甘えを感じなかった。
抑制された人格者的な。


原作の設定は置いといて、「兄上には敵わない」という源氏の言葉は本心だろうし、帝としてって事なら私もそう思った(笑)

人は自由で美しいものに惹かれるし、源氏が民衆に人気があったのは分かるとしても、統治者にするならあの時点ではやっぱり兄ちゃんの方だと思う。さすが父上。

重い母の愛に抑圧されながらも、正室の長兄として真面目に育った兄と、早くに失くした母への思慕と後盾のない孤独を抱えつつ、周りに愛されて気ままに育った弟。どちらも繊細でどちらも優しい。

色々不穏な事はあったとしても、そのままいけば、二人仲良く良いバランスで世の中治めてくれたのかも。

でも、紫の上に朱雀が一目惚れした事で、このバランスが崩れる。
長道と弘徽殿の陰謀が物語を動かしたのもあるけど、
基本的には朱雀と源氏に紫が入って関係性が変わった事で、話が転がったと思う。


大切に守ってきた彼女を、兄にとられまいとする源氏。
どうしても弟の紫の上が欲しいと執心してしまった朱雀。
どっちも想いを譲れない。

紫の上

二人に挟まれた紫の上は、独りだった彼女を優しく大切に育ててくれた源氏を、いつも懸命に純粋に癒そうとしてるように見えた。
光源氏を、心から助けて役に立ちたいと思ってる気持ちが伝わってきた。
でも、紳士に、時に情熱的に、一心に彼女に求愛する朱雀には、何を思ったかな。

長道は弘徽殿を疑心暗鬼にさせたけど、朱雀なら彼等を上手く宥められたかも知れない。

でも紫の上に心を奪われた事で、彼は穏やかに人々を照らす太陽になる事をやめて、
自分の一番欲しいものに夢中になってしまったのかな。
そこまでして彼女を欲しがった朱雀の心中。

それまでの彼の態度からも、ただの権力者の強欲とは思えない…。

でも何故朱雀がそれ程に紫の上が欲しかったのか、源氏は考えなかったかも知れないなあ。

彼にとっての朱雀は、優しくて思いやりのある陽光のような兄だった。
紫の上に対しても、彼女を守れるのは自分だけと思ってたんじゃないか。

人の悲しさ

誰が悪かったとか、何が悪かったとか、では考えられない、複雑に入り組んだ物語。

弘徽殿の歪んだ感情も、彼女の置かれた立場を考えれば、苦しい程胸に迫る。

そして長道もまた、多分野心とかじゃない、彼の中にある柔らかい心が彼を動かしてたんだろうな。
可哀相な彼女を喜ばせたい、寂しそうな彼女を笑顔にさせたい、もしかしたらそんな気持ち。
そうゆう長道の心の奥が伝わってきたような気がした。

演じた波岡さんも演出した亜門さんも凄いなあ。

愛に飢えて愛を求めて愛を与えたがって、でもいつも寂しさを抱えてる。
光源氏もそうだけど、彼の周りの人達もみんな同じようにそうなのかも知れない。

物語の最後、覚悟を決めて真っ直ぐに躊躇なく行動した紫の上。
それに呼応したのか、咄嗟だったのか、刃を向ける相手を変えた朱雀。

その後、全部自分が悪かったんだと、痛切な言葉を口にする光源氏

自分の大切な人達の苦しみや悲しみに気づいて、
全部自分のせいだったと自分を責めて絶望してしまった。
紫の上も、朱雀帝も、藤壺も、松浦も、咲風も、弘徽殿も、多分、桐壺帝の事も。
悔恨のような懺悔のような嵐のような絶望。
すべての怒りを自分に向けた、悲しい慟哭。

これが、この慟哭が、スケートだったの、
台詞も歌も震えるような訴えだったけど、
何と言っても高橋大輔のスケートだったの、
スケートが抉ってきたの、
感情の爆発が、もうこっちが燃え尽きて灰になるくらい、凄い燃え方だったの、
めちゃめちゃカタルシスでした。

で、この感情のクライマックスがスケートだった事が、物凄く自分に希望を与えてたんですが、それは物語としての絶望より、演者のファンとしての歓喜だったのかなと、しばらく思ってた。
その気持ちは、氷艶の物語そのものへの感想からはちょっと離れたものかと思って、最初の感想にそう書いたんだけど、離れてた訳でもないかも知れない。
やっぱり自分はあれを、物語として希望を感じたんじゃないかって一週間以上経ってから思った。(遅い)
希望って言うとちょっと変だけど。
あのスケートは、すべての悲しみを、出し尽くして燃やし尽くすようなカタルシスの波で、自分にとって感情の浄化みたいだった。

その先にあったのが死だった事で、もう一度すごい衝撃が来るけど、一度あのスケートで気持ちが爆発した後だったからか、その後の最後、源氏の幻影が月に還っていくシーンで、自分の気持ちが辛くても穏やかに収まっていった気がする。

外に向かう怒りじゃなく、に向かう慟哭が、光源氏の純粋さと誠実さそのもので、彼の輝くように生きた人生にも思える。
凄絶に美しい月光かりだった。

言葉を使わない演出だったからこそ、時空を超えて、あの舞で洗い流されたものがあったんだ。
フィギュアスケートの持つ力

本気の高橋大輔のスケートは、こんな風に使えるのか…。
宮本亜門さんの演出、すごい。

すごい。

物語の展開としては、若くして落とした短い命として描かれているけど、長いスパンで見れば、人の命はいずれにしても短くて儚い。

懸命に生きて輝いて、人を虜にして、純粋さで人を救い、人を傷つけて、自分が傷ついて、でもやっぱりすごく美しい、それぞれの人生の話。そして時代は巡ってく。
でも光源氏達の事は、頭中将や藤壺や、残った人々が語り継いでずっと人の心の中で生き続けるんだな。
ちょっと使い古されたような言葉だけど、今回その事がすごく胸に迫って腑に落ちました。

生命は儚いけど美しいし、懸命に生きた彼等はずっと心に生き続ける。

月光かりの如くは、原作の沢山の登場人物で織りなす長い物語を、短く凝縮して作り直した、めちゃめちゃ源氏物語源氏物語、だったのかも知れない。

…はー、燃え尽きました。洗われました。

素敵な松浦や頭中将についても書きたかったけど…

今度こそ大人しく、9月1日のTV放送を待つ。

多分。

余談

いつまでも自分がこうして物語に楽しく浸っているのは、まずは氷艶のお陰だけど、続々と続く沢山の氷艶ファンの方の沢山の感想・考察のお陰でもあります。ありがとうございます🙏

家庭画報さんのレポも

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