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「高橋大輔」を好きなだけ語るブログ

高橋大輔 沼への道 番外 白鳥の湖

白鳥の湖(Swan Lake)ヒップホップバージョンと言えば、高橋大輔選手がフィギュアスケート界に起こした革新。とは、よくメディアで言われる紹介文ですが、めちゃめちゃ同意!です。
革新でした、はい。衝撃だった。初回からすごく楽しくて、いつもワクワク待ってたプログラム。

の割に、このプログラムの感想を、まだ書いてなかった。
ワケは一応あるけど、あぁやっぱり書きたかった、もったいない事した…と後々何度も思ってました。(そうゆうのいっぱいあるけど)
でも今になってふと思う。書きたかったら、じゃあ書けば良いじゃん。

という訳で、唐突ですが、2007-08年のプログラム感想を今書きます。現在2020年なのでもう13年前なんですね。

高橋大輔2007-08ショート
白鳥の湖 (HipHop Version)

初めてプログラムを見た時の感想は。

やってくれたぜ!!!

でした。
〜ぜ!!!とか小学生か。でもこの言い回しでしかピッタリ言い表せない。
やってくれたぜ!!!

新しい試みとして、ヒップホップを取り入れたって前情報(というかTVの煽り情報)は見てて、でもプログラム見る前は自分はちょっと懐疑的でした。
振付兼コーチのモロゾフさんの意気込みは分かるけど、ツルツル滑るスケートでヒップホップって本当に出来るのか?なんとかできたとしても上手くハマるのか?…と。

確か高橋選手ご本人も、「”なんちゃって”になるのが嫌」と仰ってた記憶がありますが、こうゆう系統の格好良さって、及第点とかじゃなく、バシッとハマらなくっちゃ意味がない。と言いつつ無責任な期待もあったんだけど、見事に応えてくれました!(ご本人は不服だそうですが…笑)

贅沢な、レベルステップ2本時代。
失った事が(個人的に)なんとも惜しいステップ2本時代!
皆さんはサーキュラーとストレートとどっちが好きですかどっちも好きですか私もです!しかし強いて言えばスワンではサーキュラーに、より滾ります!あ、やっぱりどっちも!

DJのスクラッチみたいな、あの速い腕の振りに、縦にと言うか斜めに、刻むように入るステップの足捌きが!が!!!
それを右に左にすごい勢いで入れてくるから、こう、グワーーーーってカーブする勢いと、キュッキュッって刻むアクセントが同時に入ってくるワケで、要するに視覚に入る動きの全てがスクラッチなのかな、天才。

で、そのサーキュラーステップでなんじゃこりゃあああと沸騰させといて、更にストレートラインステップがやってくる。魅惑のヒップホップ黒鳥!
キーターーーーーあああ!!!

モロゾフさん。よくぞこのプロで高橋くんに王子様なんぞ(あ、失礼)させず、誘惑の黒鳥をやらせて下さいました。
そうともさ!この音で高橋大輔なら、王子より誘惑者ですよね。(知らんけど)

ジャンプは、久々にあらためて見ると、かなり硬質な感じのジャンプだったんだなと思った。それがこのスワンの力強さによく合う。

このヒップホップにシットスピンは要らない派ですが、試合じゃしょうがないので目を瞑る(何様鑑賞者でゴメンナサイ)。
序盤にジャンプ固め打ちで、何しろステップ前面推し

高橋大輔ステップみせて来い!と言うニコライ・モロゾフ氏(振付)の吼え…大声が聞こえるような。

なんかダッと言うかドゥっと跳ねるドラム音を、そのまま身体で見せてくるの、ホント心踊った。自分まで踊ってる気分で入り込む。

ブレードのつま先で氷を蹴散らす、足元の跳ねとか。
腰をキュッと捻りながら上半身グッと縮めてバッと伸びるあの、アレとか。
速い腕の動きと指先の緩急とか。
あと何と言っても、!首で踊れる人ならではの、絶妙なアクセント。
足元も、腰も、腕も、指先も、首も、全部が抜群のコントロールで絶え間なく繰り出されてくるの、たまりません。

スケートアメリカのも良いですが、やっぱり全日本や四大陸がノッてたでしょうか。世界選手権のステップも好きです。

全日本

2007 Japan National Cup Men SP Daisuke TAKAHASHI

四大陸

Daisuke Takahashi 2008 4CC SP

世界選手権

2008 WC Daisuke Takahashi SP ESP

余談

このブログでは、自分が落ちてきた高橋大輔さんの過去プロを、「高橋大輔 沼への道」って事にしてツラツラと書いてきてたんですが、この白鳥の湖を書いてなかったのは、主に、同シーズンのバチェラレットに、気が逸り過ぎたから。

ショートプログラムだったこのヒップホップスワンが、フィギュアスケート界の革新プロだったのはもちろん、エキシビション用のバチェラレットも、私の中では大革新だった。もう革命。

自分のフィギュアスケートのイメージを、ショートでブチ破ってきた、と思ったら、更にエキシビションで破壊してきたんです。
なんで1シーズンで同じ人が2回も革命起こしちゃうの???高橋くんやり過ぎだよ。受け止める方だってキャパオーバーになるじゃん!(責任転嫁)

けどホント、今あらためて、やっぱりこのスワンレイクのステップには心躍ったなと、つくづく思います。

余談2

この時ヒップホップを学びに、NYのBDC(ダンス教室)に通った事で、昨季フェニックスを振り付けたシェリル・ムラカミさんに出会ったんですよね。12年の時を経て繋がったご縁。
高橋選手21歳のスワンも、33歳のフェニックスも、フィギュアスケートの常識を覆す、異色のプログラム。よくぞ皆様世に生み出して下さいました。
もうとりあえずこれだけでも、この世の全てにありがとうって気分になる。
何より高橋大輔選手、本当にありがとうございます。
でもやっぱりご縁の全てがありがたい。しみじみ。