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「高橋大輔」を好きなだけ語るブログ

高橋大輔フリー+全日本色々感想

7月の高橋大輔選手復帰のニュースにはちょっと難しい顔をしていたうちの相方。(負けるの見るの嫌な人)
それが、復帰初戦時のフリーのニュースで、総合3位でも晴れやかに笑ってた高橋くんを見てから様子が変わった(ような気がする)。言葉の端々に応援の気持ちが出てきてた(ような気がする)。
全日本選手権のフリーでは、「大ちゃんは何時から?」と私に確かめて(君、今まで大ちゃんなんて呼んだ事なかったやんけ)超特急でお風呂場へGO。きっちり間に合わせてTV前に座る。
その一連の行動がいそいそして見えたのは私の気のせいなんだろうか。
そんな訳で高橋くんのフリーの演技は家族みんなで見守りました。

高橋大輔 全日本選手権2018
Pale Green Ghosts

とうとう全日本のフリー。
とうとうこの日が来たんだ。
なんかもうそれだけでうっかり泣きそう。(もちろん私が)

高橋くん、充実してるのが良く分かる楽しそうな笑顔を何度も見せてた。
目標の全日本フリー最終グループをショート2位で決めた。
公式練習では軽やかで美しい4回転トゥループも決めた。

もう、もうこれ以上望む事はなにもないぞ!
…と言いたい所だけど、やっぱりあの凄味のあるプログラムの完成を見たいという、観覧者としての欲はもちろんめちゃめちゃありました。

それが、プログラム最後の高橋選手のズッコケ笑顔を見て…、なんかどうでもよくなった(笑)。

ああ、すごい緊張感だったんだなあ、なにかあった時にその中でカバーできるだけの力はまだ戻ってなかったのかなと試合数の少なさが惜しかったけど、そうゆうの上回ってすごく朗らかで幸せな気持ち。

出だしの動きの感触は、実は「おい!カメラ!」ってカメラアングルが自分の好みじゃなかった事にうっかりツッコミを入れてしまってよく覚えてないんだけど…。でも後で見返したらあのヌメリ方が更に人外感を増してた。

そして最初のジャンプ。ギリギリまで悩むって言ってた4回転に挑戦して(やっぱりね)、それが3回転に抜けた事でその後のジャンプ構成も急遽変更する中での演技。得意の3回転フリップでのお手つきにちょっと動揺(私が)。

でも高橋くんの集中は途切れず、ステップは抜群のキレだった。
序盤の「鐘」で作られた重々しく濃い空気を、リズミカルに蹴り上げて動かしていくようなあのクールさが、カッコイイ
刻むようなベースの音とジョン・グラント氏のボーカルと、高橋くんの動きがピッタリ合わさって、空気が震える感じ。

トリプルアクセルはコンボも含めて2回ともお見事。
特に2回目のトリプルアクセルは、グワンっと高く舞い上がってのズバッと感がめっちゃ戦闘って感じ。めっちゃカッコイイ!

後半は疲れが見えて、続けてジャンプミス。相当足に来てたんだろうか。大丈夫かーい?

ところがところが、最後のコレオはスパっと切り替えて迫真の滑りだった。
たたみかけるコーラスの響きが大軍勢の鬨の声みたいにも聞こえる。その緊迫感の中を悠々と身を翻して突き進んでいく孤高の戦士!みたいな!(中二病発症中)
うおおおおお!
やっぱりめちゃめちゃカッコイイ!

ステップシークエンスの時の小刻みに振動するような空気とは違って、長く大きくうねるようなエネルギーのコレオシークエンス。
それに煽られてこっちの体温がグワっと上がる。エネルギーに巻き込まれる。
そうだこれが高橋大輔なんだ!

なんて格好良いんだー!

と脳内大盛り上りで観てましたら…
最後の決めポーズでグラつくという。見てるこっちもズッコケ😂
そこでそうなりましたかー

コレオが迫力だったからこそ、余計に落差が激しくてなんかもう愛おしい😂
一個のプログラムの中だけでこのジェットコースター。
アップダウンあり過ぎて自分の感情が忙しかったです(笑)。

でも楽しかった。
高橋くんの挑戦そのものがめっちゃ楽しかった。
本人はミスが相当悔しいだろうと思いつつ、こっちは脱力して笑ってしまう。

11月の西日本大会であれだけまとまっていたんだから、練習時間の少なかった4回転ジャンプに挑まなければもっとずっと完成したプログラムが見られたかも知れない。
でもまあ、4回転やるだろうなと自分も思ったし、ってゆうか、やらないって予想した人は自分が見渡せる限りの範囲では、ただの一人もいなかったし(笑)。

4回転を跳ぶ事を「見栄…なんですかね?」ってご本人は笑ってましたけど、見栄じゃなくてプライドなんだと私は思う。身の丈以上に自身を飾るんじゃなく、より高みを目指して自分を引き上げるアスリートとしての向上心だもの。
まあ本人が言う分にはなんでもいいか(笑)。

もちろん、4回転ジャンプ抜きでプログラムを完璧に見せるプライドの見せ方だってあるし、安定してない4回転に挑むのはハイリスクな賭けだったと思うけど、挑戦するかしないかで迷った時に、しないという選択をした事って…、今まで高橋選手に一度でもあったんでしょうか。
自分が知ってる限りではないと思うんだけど…。
その辺は大変分かりやすい人なんだなあ😊

ただ
すっきりした演技じゃないとの本人談。
た、確かに。うん。
急に挑戦しちゃったから色々計算が狂ったんですかね(笑)。4回転以外でのミスの連発は悔しかっただろうな。

でも、これが高橋大輔の挑戦で、これが高橋大輔の道のりで、これが彼のやりたかった事なんだなって、失敗でもなんでも挑戦できて良かったなって、なんだかんだで晴れ晴れとした高橋くんの顔を見ながら、本当に心から楽しかった。

高橋くんが全日本のすべてを緊張感も含めて楽しんでるのが、画面からでも伝わってきたからかな。
試合の一瞬一瞬を、全身で味わって喜んでるような様子を見てたら、こっちも自然に嬉しくなってしまう。

試合後の特集番組「新・誰も知らない高橋大輔」(関西テレビ)で、「やってきた事を本番の大事な所で見せる勝負強さ、それが弱かった」とか「ここで出来るか出来ないか」それが「試合の面白さ」ってご本人が語ってらっしゃいましたが、それを言ってる時とてもイイ顔をしてて、やっぱり根っからの負けず嫌いのアスリートなんだなと思った。

本番でのミスは焦っただろうけど、最後まで演じ切る事に全力だった。その思いは伝わって来た。ある意味やり切ったとも言える…気がする。

でも
プログラムの完成云々がどうでもよいくらい楽しかったのは一時的なもので、やっぱりこれはどっかで完成が見たいぞ。とゆうかまだまだPale Green Ghosts が観たいぞー!みーせーてー!

これまで見て来た数々のスケートのプログラムの中でも、めちゃめちゃ斬新な雰囲気を持つペールグリーンゴースト。
角張った感じのアクセントのはっきりした動きが多くて、これがあの高橋選手の出す空気+音楽と合わさると、とんでもない重力の世界になる。重くて暗くて圧迫感のある異世界の空気。
ショートプログラムのThe Sheltering Skyの流麗な無重力感と見事に対照的。

この世界の完成は、やっぱり感じたいなあ。
だって今まで体感した事ないものがクル!ってこんなにハッキリ予感できるんだ。
能力ギリギリの技術を入れると、そっちにエネルギーをだいぶ使うんだろうけど、これで感情がもっと入るようになったら…。
あれ、絶対すごいとんでもない闇が潜んでると思うな…。
それが見たい感じたい体感したい抉り出されたい!

ともあれ、シーズン中のプログラムの完成には至らなかったけど、やっぱり高橋選手の挑戦は清々しかったし、何よりその姿を見るのは超絶楽しかったです。
ありがとうございました!

全日本選手権2018 その他の雑感

女子も、ものすごいドラマだった。まだ全部見終わってないし見た中だけでもいっぱい感想があるんだけど結局まとまらないので、どうしても書きたい事だけ。

表彰台に乗った3人、優勝の坂本さん雄大なスケール感と透明感、伸びやかで美しい所作を持つ紀平さん、端正に磨き抜いた宝石のような宮原さん、みんなそれぞれの良さが出ていて素晴らしかった。
三原舞依ちゃんの「ガブリエルのオーボエ」は、彼女ならではの柔らかさと清らかさ満載で、見終わって優しい気持ちになる幸せな演技だった💕

樋口新葉選手はショート「エナージア」が素晴らしいエネルギーで、すごく好き❤️
肩が大きく使えて動きがダイナミックなのと、音へのノリ方が小気味好くて観てて楽しい。
元気で可愛くて溌剌とした見せ方のできる魅力的な選手だなって思う。
怪我もあって苦しんだシーズンだけど、まだまだこれから。この先が楽しみです。

本田真凜選手、GSフランス大会で見たSPが格好良くて楽しみにしてたけど、今回はジャンプがハマらず力が出せなかった。
どうも最初から自信がなかったんだそうですが、それで最初のあの雰囲気がつくれるのはさすがだ。顔の表情もだけど、身体全体で雰囲気をつくるのが本当に上手で、ちょっとした所作が魅惑的。
上手くいかなくても演技後に精一杯自分を保って笑顔で応える彼女を見て、きっと芯が強い人なんだと思う。きっともっとこれから素敵になる。
その華やかな才能が大きな舞台で輝く日を、心から楽しみに勝手に待ってる!

あと男子の山隅太一朗選手、SPの音の使い方も、FPの丁寧で伸びのある動きや終盤のステップの楽しさも、インタビューでの爽やかさも素敵でしたー。
まだ中学生の鍵山優真選手も素敵な動き方をする選手で、かつて中学生の昌磨くんを見つけた時のようなワクワク感。木科雄登選手も動きに雰囲気があってこれからが楽しみだし、刑事くんや友野くん高志郎くん草太くんもこの先どんどん上がってくと思うし、次の全日本が早くも楽しみです!

TV放送

加納慎介プロデューサー、フジテレビスケート班の皆さん、完全生中継の放送、本当にありがとうございました。
一人一人の選手の輝きがありのままに伝わる、スポーツとしてのフィギュアスケートの楽しさを存分に味わえました。
ネットを使っての全選手インタビューも素晴らしかったです。

フィギュアスケートっていいもんだなあ。