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「高橋大輔」を好きなだけ語るブログ

2019NHK杯フィギュアスケートから

NHK杯の演技から、ペアのスイハンのSPブルース、男子ケビン・エイモズ選手のSP、男子羽生結弦選手のEX春よ来い、の3つについて感想を書きたくなっての更新。

女子の美しくもスリリングな試合展開は大注目で、コストルナヤ選手のバレエを見るような美も、紀平さんのしなやかさも、ザギちゃんの成熟への過程も、華やかで綺麗で真っ直ぐでなんかグッときた。
アイスダンスもパパシゼをはじめ、眼福の演技だらけでした。

ウェイジン・スイ / ツォン・ハン(ペア)
SP “Blues Deluxe”

あああぁぁぁ好きだなあぁぁぁ。

このカップル見てるともうそれ以上考えるのが時間が勿体ないってなるくらい、ただ好きって気持ちでいっぱいになる。何がどう好きなんだろう。とにかく好きなんです。
以上です。
いや、以上じゃないです。
言いたいことはいっぱいあるんだけど、どう言葉にしたらいいのかー。

とにかく素晴らしいSPのブルース。とってもブルース。
あのグッと溜めてチャッと出る一音を捉える動きとか、大好き。
軽やかにタッタッタッと捌くスイちゃんの足の運びが粋!おしゃれ!
ハンくんの醸し出す硬質な色気と、絶妙のバランスになっててたまりません。

解説の川口悠子さんも仰ってましたが、スロージャンプさえブルースの艶を感じる。
着氷の時にスッと手を上げてサッと髪を撫でる余裕と色気はなんなんですか。超人ですか。とっても好きです。
でもゆったりした大人な艶に、ちょっとお茶目な可愛らしいアクセントを感じるのはスイちゃんの個性かな。

リフトの大技もアクロバティックなのに、凄いって思う前にただただカッコ良さに浸る。
余裕を見せてこそのブルースで、高難度技術を詰め込んで魅せられるの、さすが世界チャンピオン。
あっという間。あっという間に終わっちゃった。
ああ好きだなあ。

フリーは先シーズンに引き続いて”Rain, In Your Black Eyes”。
昨シーズン世界選手権の時に書いたので今回は省きますが、やっぱり出だしの独創的なリフトから大好きなプログラム。動きの一つ一つがとても深く感じる。
スイハンの音楽性、すごくすごく見てて気持ちがいい。

好きだなあぁぁ。

ケビン・エイモズ
SP “The Question Of U”

自分はフィギュアスケート見るのは好きなんだけど、GPシリーズは割とすっ飛ばしがちな超ライトファンなので今回のNHK杯まで気づいてませんでしたが。

スッゴイ楽しい人見つけたー!
フランスのケビン・エイモズ選手。(ケヴィン・エイモズでの表記もある)
バトントワリング(バトンを使ったパフォーマンス競技)もやっていたという情報があるそうですが、観衆に向けて魅せる事がすごく上手い。
動きに個性があって、観ててワクワクする選手。
フランスのフィギュアスケータにはエンターテイナーの系譜があるんだろうか。(私の脳内筆頭はキャンデロロー)

体の芯がしっかりしてて、ビックリするような体勢を取ってもビタッと決まるのがカッコイイ!
動きのタメとトメの緩急にセンスがあって、めっちゃダンサブルなのが楽しい。
振付と音楽との間に必然性があって、それが見ててすごく楽しい。
プリンスの"The Question of U"、この独特の雰囲気を持つ曲に、エイモズ選手の動きの質がピッタリ合う感じ。
グランプリファイナルにも出場が決まったそうで、これは楽しみ!

感情の起伏が激しそうで、今回失敗の多かったフリーの後も、コーチに寄りかかってガックリ落ち込んだり、最終的に順位が2位に決まって大喜びで泣いてたり、素直の極みで可愛かった。笑
そうゆうタイプだと波はありそうだけど、今後目が離せない存在。
四回転ジャンプも持ってるし、スケートが伸びてくればこれからどんどん活躍してくれそう。

まずはグランプリファイナルを楽しみに待ってます。

羽生結弦
EX「春よ来い」

今回のNHK杯、ショートもフリーも高難度高得点の見事なツワモノっぷりでした。そしてこのエキシビションナンバーにグイーンと惹かれました。

このプログラムは特別な思い入れがあるんだろうなって感じさせる。
動きにすごく感情が込められてて、観てるうちにふわあああってなる。
作り出す世界に集中する羽生選手の身体からなんか溢れてきて、こちらもそれに感染する感じ。

ピアノの美しい旋律と動きの細部で作られる透明な空気感がすごく綺麗で、でも綺麗なだけじゃない、春が来る前の苦しさみたいな、希望を待ち焦がれずにはいられないような気持ちを感じた。
実際に演者がどう思ってるのかは自分は分からないけど、とにかくはち切れそうな熱量が伝わってきてこっちはもうふわあああって。

あの桜色のヒラヒラ衣装を成人男性が着こなすのはかなりのレアケースだと思いますが、ドンピシャで似合ってしまうのも一体これはどうなってるんでしょう。もう人間を超越した何かだ。あの透明なヒラヒラが靡くと、キラキラしたこの曲のピアノの音色みたいにも見えた。

強い自信に満ち溢れても見えるのに、どっかなんか儚さがあって不思議。儚いってゆうか刹那的に見えるのかな。
相反するような雰囲気が同時に強く存在してる感じ。

競技中は、ジャンプの事や何かあった時の構成の修正とか色々計算しながら滑ってるんだと思うけど、エキシだとそれがないからなのか、感情がありったけ注ぎ込まれてる感がある。
切迫した祈りのような、すごい量のエネルギー。

試合の得点としては今はジャンプに比重が行くし、その集中力や緊張感はスポーツの醍醐味にもなってると思う。
高く跳び上がるジャンプって華やかだし、スッと舞い上がってシュルシュルっと回ってザンッと降り立つ四回転サルコウとか、なんか美しい武闘の型みたいでアガル。気持ちいい!
でもそうゆう高難度ジャンプがなくても、思いっきり表現に技術を注いで魅せてくれるエキシビションのプログラムって、やっぱり自分は好きだなあ。


つけ足し

ところで、選手の皆さんは、ファン、メディア、関係者など、日々周囲から様々に期待されたりするだろうけど、あんまり他人の期待を背負い過ぎないでくれるといいなと思う。特にしんどくなる程には。
期待するのは簡単。でも期待に応えるのはめっちゃ大変。
それをモチベーションにしてくれるなら嬉しいけど、応える義務は全然ない。
他人の期待っていくら真剣に色々考えてるつもりでも、結局は無責任で勝手なもんだと思うし。

他人の期待は上手いこと自分の刺激になるちょうどいい分くらいだけ受け取って、後は適当にして、それぞれ自身の道を邁進してもらえたら大変有難いですー。

もちろん期待する側が、期待は強制するようなものじゃないって自覚して気をつけるのが一番大事なんだよね。ハイ。

グランプリファイナルも近づき、全日本もあと二週間ちょい。
皆さん良いコンディションで試合に挑めますように。🙏