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「高橋大輔」を好きなだけ語るブログ

LUXEの感想 追加

2021年5月にあったLUXE(レビュー型アイスショー)の公演。あれから1年以上経ちました。

この歳(どの歳)になると、大体1年あっという間だけど、LUXEはなぜかもっと前の事だった気がする。その間の高橋大輔さんと村元哉中さん達の一年が濃密過ぎたからか。LUXE後の競技シーズンでの二人の超進化!がミッチミチの充実度で、私まで時間の感覚がおかしくなってる(笑)。

LUXEのお気に入り場面はいっぱいあって、その2大シーン「ナルシス*1と「黒い鷲*2は既に書いたけど、他にも書きたくてまだ書いてない場面がいくつもありまして、今更だけど追加で感想を書いときたい。


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(↑チームラボのプロジェクションマッピングメインのLUXE俯瞰動画)

アッコちゃんの団扇とかスタァ礼音殿とかカモメが翔んだ♪とかも書きたいけど、今回は、
アマゾンの妖」「フラメンコ覇王」「フェニックス王子星になる」の3本。(題は適当)

…あ、でもやっぱりオープニングだけちょっと。

まず、最初の柚希礼音さん演じる女神登場のゴージャスさがスゴイ!
言葉での説明は何もなくても、あの高さで楽しげにアクロバットやってるだけで、なんか規格外の存在キターーってわかった。
平原綾香さんが作った音楽の壮大さと相まって、すごいこと始まったぞ!ってドキドキする。

次のメインキャラクター達が続々出てくる場面では、
織田くん衣装似合うー!哉中×佳菜ちゃんキュート!あっこちゃんカッケーーー!波岡さん歌ー?ミカド扇がれてる(笑)にーやんず立派なスケーターに(泣)とかやってるうちに高橋大輔登場。

で、滑り出した最初の感想が、

うっっっっっま!!!でした。

高橋くんがスケート巧いのは知ってたと思うんだけど、また新鮮に思ってしまった。

うっっっっっま!!!

LUXEを観た皆さんの感想を読むと、どうやら沢山の人がそう思ってたみたいで、私みたいなド素人目にも分かるくらい、なんかスーって滑ってるだけで更にうっっっっっっま!!!!くなってました。

さて本題。

食虫花

Act.1 Scene2 -幻- から

旅人:吉野晃平さんと食虫花:荒川静香さんとの演目。

吉野さんの動きにすごく惹きつけられる。手の伸ばし方、肩の落とし方、首の傾げ方が、センスの塊。
あと何と言ってもスケートの足の運び方。特にあの、後ろに滑るバッククロスってやつ?あれがスーーーーっとしてて気持ちイイ〜〜〜〜!

熱帯のアマゾンが舞台のようでしたが、流麗なスケートに清涼感が漂ってて、ちょっと涼しげな森の印象。気持ちの良い滑りって、派手さがなくても延々見ていたくなるんだな。あまりの心地良さに、ずっと一人で彷徨ってくれててもいいくらい(笑)。

とは言っても、荒川静香さん演じる花との邂逅からの展開は、すっばらしくスリリングで目が離せなかった。抗い難く危険な花に囚われていく旅人の演技が見事で。

旅人の、好奇心と警戒心と、で、結局なし崩し的に夢でも見てるように…って心理描写が丁寧で、わかりますその気持ち〜って自分もどんどん感情移入。あの花が相手では…ですよね。

そして静香さま
もともと凄かったんだと思うけど、氷艶シリーズで大化けに化けたばけも… 第一人者だと私は勝手に思ってる。
第一回氷艶の破沙羅でヒール役の蛇髪姫を演じてから、公演ごとに役の凄みと深みが増してるような。

食虫花の荒川さんが徹頭徹尾、妖しい。これが妖艶だ。妖艶ってこれだ。艶に危険な迫力がある。
折れてしまいそうに細身の身体で、嫋やかに優しく誘ったり、ツンと澄まして気位の高さを見せたり。でも強さだけじゃなく、どっかに哀しさがあるんじゃないかって思わせるトコも、艶っぽさになってるのかな。

泣き真似で旅人を釣る場面は、観客には明らかに泣き真似ってわかるんだけど、めっちゃしてやったりな顔しててゾクッとするんだけど、やっぱりなんか、実はホントに淋しいんじゃ?なんて私もコロッと騙されてしまう、っていうか騙されたい。笑

でもこの騙されたいという気持ちも実は見透かされてるのか…、でもひょっとして自分が彼女を慰められるかも…、と疑心と甘い夢の終わらないループ、いや、食べられるから終わるか。ゾワゾワの中にある耽美。生きるって幸せってナンデスカ。

世界に誘う旅の最初がこの演目とは。どちら様ですか考えたの。
(監修/演出: 尾上菊之丞氏、構成/脚本/演出: 原田涼氏(宝塚歌劇団))

…素晴らしいスタートでした!

飛んでフラメンコ

Act.2 Scene2 -情熱- から

フラメンコの踊り手として、荒川静香さん、村元哉中さん、他たくさんのアンサンブルスケーターとダンサー達が登場する目が足りない演目だけど、今回はマタドール役・高橋大輔さん中心の感想。

曲の感じが意外とキラキラしてて、自分のフラメンコのイメージとはちょっと違う。薔薇くわえるし(笑)。これはLUXEならではのなんでもありの世界なのか。見事にやり遂げておいででした。

まず最初に、四方で踊るフラメンコダンサー達がカッコイイ!

そして黒燕尾の演目での柚希さんと同じく、遅れて登場する主役感溢れる高橋大輔さん。元宝塚トップの柚希礼音さんはキラッキラのスター!って感じだったけど、この高橋くんはなんて言うか、覇王色出てた。

にしても、高橋くんが音楽によって人格が変わって見えるのは前からだけど、今回は人格どころか体格も変わってる。これどうゆうことなんだろう。

ナルシスから黒い鷲でもちょっと変わるし、このフラメンコでは急激に体重が増えてる。(で、その後のフェニックスの時はまたシュッとスリムになる。)

一瞬で顔つきやオーラが変わるのは、不思議といえば不思議だけど、高橋くんを見慣れるとそれはだんだん当たり前にもなる。不思議だけど。
でも。
体格と体重が変わる(ように見える)のは、さすがに人類の法則から外れ過ぎだ!

何シーンか前のナルシスの場面では、うっかり少女かと見間違う可憐さがあった人なのに。それがこのフラメンコでは、年季入った人生の達人みたいなマスター的貫禄大魔神ってこれはもう詐欺に近い別人っぷりっ。

ダンダンって刻む足踏みが重い重たい
ひらっと牛を躱せるような俊敏さもありつつ、いざとなったら片足で牛と闘えそうな重厚感

ところで、フラメンコで薔薇を口にくわえる演出は、自分としては、何故????ってなる方で、今回もやっぱり何故????てなったけど、演出の誰かが、とにかく高橋くんにそうさせてみたかったのか?笑

バラを咥えてフラメンコって日本ならではの演出だと思うけど、実は日本人にはどう考えても相当ハードルの高い行為だ。男性なら尚更、どうしたって気障になる動作で、本場(?)のヨーロッパ系ラテン人の濃さを持ってさえ、カッコよく見せるのはかなりの高等技術だと思う。あるとすれば二次元の漫画か宝塚か。(あ、そうか柚希さんなら…?)

実は前情報だけ聞いた時は、何やらせてんの…って心配したんだけど(笑)、高橋くん違和感なくやり遂げてて驚いた。なんでできるの?顔の濃さだけでは無理なハードルですよ?(当たり前)

演じ方に、優美や華やかさより、ワイルドな無造作感を強く感じたからかなあ。
キザ男に薔薇じゃなく、ライオンがたまたま薔薇をくわえたみたいな?(どんな状況だ)

この薔薇の演出の是非はともかく、高橋くんこんなハードルも越えられるのか!…という新しい発見がありました。笑

更に飛んでフェニックス

Act.2 Scene5 -不死鳥- から

フィナーレ前の高橋大輔さんソロの演目となった不死鳥フェニックス。
このLUXEでなにが良かったって、このフェニックスの滑りが見られた事。高橋くんのいちファンとして。
あの時もこの時もアレもコレも此処に繋がってるんだって思ってしまう。動きの隅々に、高橋くんの道のり・成長の全部が詰まってるみたい。
第一次現役時代を含め、引退時代を含め、高橋くんの良い時も良くない時も幸せも驚きも楽しさも苦しさもなんやかんやいっぱいあったけど、今コレが見られる、このスケートが見られた、こんな幸せが、これ以上の幸せがあるものかよ〜〜〜〜〜って感無量だった。

でもコレ!現地で見たかったなあ!!

TVだとカメラが高橋くんを追うので、移動スピードが分からない。
明るい場面なら背景の進み方で多少分かったりもするけど、フェニックスは背景がほぼ闇で、その上、体勢としてはそんなに動いて見えない時がある。

画面上では静止画にすら見えるポーズでも、衣装や髪のなびき具合でそのまますごいスピードで移動してるのが感じられて、なんかめっちゃエルフ感!ファンタジー
ああでもその美しい空間を、俯瞰会場で実感したかったあああああ。

あと、高橋くんの指って、やっぱり魔法かかってる。
人の指じゃなく、鳥の羽になったりしますよね?ね?
何気ないポーズとポーズの合間にも、柔らかくフワッと風を切るアレ、どう見ても人間の指じゃない。

サッと腕を大きく広げるところなんて、もう肩から、肩甲骨から、翼だ。
高橋大輔がフェニックスを演じてるんじゃなく、高橋大輔がフェニックスなんだなって思う。

気持ち丸ごと吸い込まれるような高橋くんの滑り、堪能させていただきました!


LUXEの好きなとこは他にもまだいっぱいあるし、もっとこうなったらイイなって事もある。昨年はコロナ渦の非常事態ギリギリの中で色々大変だっただろうし、またいつかブラッシュアップして再演して欲しい。